これからの時期は「マダニ」気を付けて!
早速ですが、マダニをご存知ですか?
外で遊ぶことが多くなるこれからの時期に活動が活発に生き物です。
危険な感染症を媒介することもあるため、正しく生態について理解し、対策することが大切です。
マダニとは?
節足動物門鋏角亜門クモ綱ダニ目マダニ亜目マダニ科に属するダニの総称です。
マダニは大型の吸血性のダニで、世界には約800種、日本は47種が生息しています。
シカやイノシシ等の野生動物に寄生して生きているため、
野生動物が住んでいる山や森などの環境に生息しています。
しかし近年、野生動物が人里に降りてきて生息ていることから、
民家の庭や田畑、あぜ道でも見られることがあります。
猫や犬を飼っている方は体にくっついて吸血しているのを見たことがあるかと思います。
野生動物だけではなく人間にもくっついて吸血します。
吸血期間は長いもので10日ほど。
もともとのサイズは3~8mmですが、吸血すると10~20mm程度の大きさになります。
マダニに噛まれると・・・
マダニに噛まれて血を吸われるだけならいですが(マダニの唾液には麻酔物質が含まれており、咬まれても痛くないです)、マダニに噛まれることで感染症になる恐れがあります。
マダニは日本紅斑熱やライム病、SFTS(重症熱性血小板減少症候群)などの感染症を引き起こす原因菌、ウイルスを媒介します。
特にSFTSウイルスを持ったマダニに咬まれ、SFTSを発症した場合、38度以上の発熱、嘔吐、下痢、食欲低下など症状が現れます。(潜伏期間は約6日~2週間)
2020年現時点では有効な薬剤やワクチンがなく、致死率は6~30%と言われています。
2013年に初めて日本でも死亡例が報告されています。
西日本を中心に23府県で合計434名の患者が発生しています。
2019年の感染報告は過去最多の102件と年々増加しています。
私の体験談
私も身近な里山でマダニに噛まれたことがあります。
噛まれた場所はお尻です。
入浴中に気づきました。
視力が悪く、普段は眼鏡をかけているのですが入浴中は外しています。
身体を洗っているときにカサブタらしきものを見つけました。(ぼんやりとしか見えない)
こんなところケガをした覚えはないなと思い、着替えの時に眼鏡をかけてみてみたら・・・
なんと足が生えているではないですか!キモっ!
でも、せっかくなので写真を撮りました(笑)
お尻だったので撮るのはとても大変でしたよ。
初めてマダニに噛まれたので慌てました。
しかも致死率が高い!やばい!
すぐに引きはがしたかったのですが、無理やり取ると頭だけが体内に残ってしまいます。
山仕事をしているベテランの方はたばこの火をあてて取るらしいですが、たばこもないしやり方もよくわからなかったので、翌日病院に行くことにしました。
ということでお尻にマダニを付けたまま一晩過ごしました・・・
翌朝、皮膚科へ
ドライアイスを使って先生に取ってもらいました。
お尻だったのでちょっと恥ずかしかったです・・・
先生には「山でお尻出したの?笑」と聞かれました。
出していないです…
マダニは体の中でも柔らかい刺しやすい場所を目指してやって来ます。
僕のやわらかいお尻が刺しやすかったということです。
決して山でお尻は出していないです。
先生には「ドライアイスでとれない場合はメスを入れるよ」と言われていました。
ドライアイスでポロっととれてよかったです。
診察後は抗生物質をいただき、1週間くらい服用しました。
SFTSが発症したらどうしようと思いましたが大丈夫でした。
とても貴重な体験でした。
マダニに噛まれないために
マダニは山だけではなく、住宅地の公園にも生息しています。
出会わないようにするのは不可能です。
そのため身体につけないようにすることが大切です。
・山に入るときは長袖、長ズボンを着て肌の露出を少なくする
・虫除けスプレーを利用する
・家に入る前に上着等を脱ぐ
・お風呂に入ったら体に付いていないか確認する
・ペットを家の中に入れるときは体に付いていないかチェックする
上記のことを守りましょう。
マダニに噛まれてしまったら
どんなに対策しても噛まれてしまう確率を0にすることはできません。
もし噛まれてしまったら、無理に取り除こうとしてはいけません。
吸血中のマダニを無理に取り除くと、マダニの口器が皮膚の中に残り、化膿してしまいます。
皮膚科に行って適切な処置を受けてください。
消毒してもらい、抗生物質も処方してもらいましょう。
まとめ
噛まれると意外と怖いマダニ。
春から秋にかけて活動が活発になります。
せっかくの楽しい野外活動が台無しにならないよう、しっかり対策をして出かけましょう!